唐突ではありますが、歯科医院を開業する動機ははっきりしていますか?
・開業志向だから
・適年齢になったから
・同級生たちが開業しているから
・一人前の歯科医師になったから
・職場退職にあわせて
・結婚したから、するから
・家族を養うために収入アップを目指して
・自身の診療スタイルで確立したいから
・良い物件に出会ったから
人それぞれ、様々でいくつもの動機があることと思います。しかし歯科医師はいつか開業することが普通だとどこかで思っていませんか?一度だけでも立ち止まって確認してみてください。歯科医院の開業とは起業して事業主になることです。例えばサラリーマンが起業するためには優れたアイディアと人脈と資金と・・・多くの要因が重なって起業することができます。さらに継続すること、成功するためには不断の努力必要でしょう。起業した会社の10年生存率は10%と言われていますが、実際はもっと低いようです。
設立1年目=40%
設立5年目=15%
設立10年目= 6%
設立20年目=0.3%
設立30年目=0.02%(中小企業白書より)
この統計は様々な職種が含まれており、規模や営業形態、投下資本も違いますし、あるいは節税目的の会社や設立しただけで実体のない会社なども含まれているので実態をつかむことは難しいでしょうが、継続することが大変だということは想像できるでしょう。サラリーマンにとって会社を退職し、起業するということはまさに人生の一大事。失敗や後戻りはできませんのであらゆる努力を惜しまず、最善のタイミングを図って、最大限の勇気をもって起業するでしょう。絶対起業する!成功する!!という強烈な何かが無ければ成し得ないことと思います。それでも、夢半ばに敗れてしまう方が多いことも現実なのでしょう。
歯科医師の方でも、開業する!という強烈な意思をもって独立する方も多くいらっしゃいます。しかし、曖昧な動機によって開業される方がいるということはないでしょうか?動機や人生設計は人それぞれで当然ですので他人が口を挟むことではないことは前提ですが、ぜひ歯科技術以外にも事業主としてのスキルを身に着けて頂きたいということを感じております。歯科医療技術を身に着けることは歯科医師として当然に必要なスキルですが、歯科開業医という事業主としてのスキルはまた別物と考えましょう。